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2005~2013の記録


by たかいとこすきな よだえもん

忙中閑話>なぜカープはどん底に落ちたか

東日本大震災の影響で開幕が遅れた今シーズン。カープは久しぶりの好調な滑り出しだった。要因は先発投手の頭数が揃い、去年のような初回に崩れることが無かった。更に、中継ぎ、守護神も整備された。打者では絶好調の廣瀬が三番に座り、相乗効果もあり、梵や丸が打線を引っ張った。

ただ現在の不調を予感させる現実があったのは間違いない。大竹、永川勝の出遅れ。前田健の不調。中継ぎで期待した豊田の離脱と戦力にならない菊地原。打者では、東出、トレーシー、栗原を始め、大砲として期待した岩本の不振。




それでもAクラスを維持できたのは、他球団の戦力がシーズン開始当初、整っていなかったことも見逃せない。いわば、他球団は飛車角落ちであり、ハンディをもらったともいえる。それが、怪我人の復帰を始め、本来の姿に戻った他球団に段々、太刀打ちできなくなったのではないだろうか。

ただ最大の要因は、打線の軸となっていた三番・廣瀬の離脱。一番・梵が出塁し、東出がバントで送り、廣瀬でホームに返す、初回の展開を幾度、目にしただろう。この構図が壊れ、梵も打撃不振に陥った。リーダーを失った打線は三番を埋めるべく、井生や丸を据えたが、廣瀬の代わりにはならなかった。更に、一年ぶりに復帰した大竹の怪我による離脱が拍車をかけた。

ボロボロと形が崩れるなか、シーズン当初につくった貯金もなくなり、借金生活。果たして、このままの状況が永遠に続くとは思わないが、廣瀬が離脱した時に、廣瀬と同等の選手がいなかったこと。遡れば、センター赤松に代わる選手を固定できなかったことが悔やまれる。

「常勝」ではなく「育成」を掲げる球団ではケースに応じ、トレードなどの補強の考えはないのだろう。トレーシーも欠いた今、調子を戻すには、試合を重ね、時を待つしかないのだろうか?

素人目にも三位以内入りのチャンスがある現在、のんびりと構えている球団フロントでは上昇は望めない。ミラクルは突然降りてくるものではなく、チームに渇を入れること。刺激を与えること。

かつて故津田投手が残した言葉「弱気は最大の敵」は「弱気のカープ球団こそ勝利への最大の敵」ともとれる。カープの成績もさることながら、Aクラス入りに向け、戦力を補強しようとする球団フロントの意志が全然見えないのもファンを苛立たせている。
by takaitoko | 2011-06-07 01:52 | 広島東洋カープ